ジョブズの自伝を読み終えた。
Apple製品はひとつも持っていないけど、
なぜApple製品が多くの人に支持されるのかがわかった気がする。

Apple製品はジョブズ本人がなんども開発過程でチェックをして、
納得いくまでやり直しをしながら作られるのだそうだ。
ここがよくない、もっとこうしたほうがいいなど、
そのような繰り返しを経て生まれた製品にはジョブズの人間性が、
というかジョブズの思考と嗜好が大きく反映されている。

この辺が工業製品でありながら、
作家性を持つ稀有な製品が生まれてくるポイントだと思った。
芸術品は作品が変わっても作家の個性やくせがどこかに潜んでいて、
はじめてみたものでも、あぁあの人の作品ねー、みたいなことがおこるけど、
Appleの場合はそれが製品でおこる。
ジョブズはハードとソフトの両方をコントロールして、
Apple=ジョブズにしてしまったんだ。
だからApple製品とは作品でありジョブズはその生みの親、作家である。

工業製品なのに誰が作ったのかわかるようになってるってすごいな。
その人らしさがにじみでてるかんじ。
Appleは単純にデザインがいいとかいうだけじゃなくて、
そこかしこに作家の細やかな感性を宿した製品だから愛着が湧くんだな。
なるほどなー。
いろいろすごい人だったんだ。
もっと長生きしてほしかった。